健康の付き合い方
2024年04月29日
お茶が冷蔵商品ケースの一区画を占めている事に何の違和感も無い昨今ですが、
以前はお茶と言えば湯を沸かせて茶葉から淹れる事が常識でした。
企業努力によるおいしいお茶の製造が下地にありますが、
世間の健康志向の変化がその勢いに拍車をかけました。
折しも生活習慣病が成人病から名称変更された頃合いで陳列商品が増えていき、
大人だけでなく子供も手に取るようになっていきました。
時を同じくして食物繊維や鉄分、カルシウムなど、特定の成分の含有を強調した
飲料や菓子類が広まります。
テレビ番組でもゴールデンタイムに健康に関する番組がヒットするなど、
健康は世間の大きな関心事になっていきます。
一方でその関心事は悪しきブームを生み出します。
特定の成分がクローズアップされそれを含有した商品ばかりが売れる、
ブームですから一過性で終わります。
またそのブームを生み出そうとの企みか、はたまた過度な現場のプレッシャーからか、
捏造されたデータが放送されるなどの悪循環を生み出すようになりました。
元来健康は食事バランスと適度な運動、健全な精神状態の上に成り立っていたものです。
何か特定の栄養素、食品だけを摂ったところで根本の改善に向かいはしません。
インターネットの普及により、個人でも様々な情報の発信や受信が出来るようになり、
自身の生活に合わせて不足しがちな栄養素を補給する考え方に、世間の流れは変わってきました。
そのため近年では過度なブームは起こっていません。
しかしながら健康への意識は高まりを見せており、これまでの傾向から変わって
多様なサプリメント製品が販売されるようになってきています。
選択肢が増えた一方、その選択は消費者自身の判断力に委ねらる事となりました。
最近では重篤な健康被害のニュースも流れています。
健康は一朝一夕には変わりません。
日々の積み重ねです。
手軽さに頼るよりも、今日何か一つを変えていく、その積み重ねと努力が一番の近道なのかもしれません。