首長が変わる事で起こる変化
2024年11月10日
先ごろ、アメリカ大統領選の結果が出て、トランプさんが返り咲きました。
前回就任時には、その大胆不敵さから、一挙手一投足に世界が固唾を飲むような状況があったと記憶しています。
ただ、彼の行動の信条がアメリカを強くする、と言う点であった事は、よく知られるようになったかと思われます。
日本人であれば日本が、アメリカ人であればアメリカが、自国が強くなってくれば嬉しいと思う人は多いでしょう。
そう思えば、今回の選挙結果は妥当だったと言えるのではないでしょうか。
一方、それに先立って日本でも首長変更に近い結果が出た総選挙が行われ、
これまでの圧倒的与党有利の状況から、久しぶりに野党が発言権を持つ状況になりました。
アメリカと違い日本では国民が直接的に首長を選ぶことは出来ません。
地元に強い権限を持つ方が議員となり首長を推していく構造のため、
議員となる方との関係が薄い人は、どうせ今回もあの人でしょ、と考える事になり、結果選挙に興味を持ちません。
投票率が上がらない一因だと個人的には考えています。
ところで現在の総理大臣は石破さんですが、野党が躍進したからと言って
石破さんから変わらない可能性がある事はご存じでしょうか。
衆議院の解散総選挙後には、新しい首相を選ぶ国会が開かれます。
これまではほぼ大多数の議席を確保していた党からの選出であったため、
筆者も含め気にせず、受け入れていた方も多かったと思います。
今回は与野党の議席数が過半数で拮抗しているため、
多党の集合である野党側からの票数が、与党側の得票を上回らない可能性があるためです。
とは言え野党の発言権は大きくなりましたから、
これまでの様に与党ファーストで国の運営を進める訳にはいかなくなります。
首長を直接選ぶアメリカ式は変化が分かりやすいですが、
それすなわち直接選べない日本でも変化のうねりを作る事は可能であると言う事なのです。
今後、自国ファーストに向かうであろうアメリカを考えた場合、アメリカ頼りになっていた事に関しては、
考え方を変えなければならなくなるでしょう。
そのために多様な意見が交わせるであろう今の日本の状況は、ある意味理想的なのかもしれません。
一方、それが足の引っ張り合いであった場合、さらなる停滞を招く可能性もあるでしょう。
国の変化は身近にはすぐに影響が出にくく、分かりづらい事が多いですが、
必ず何かしらの形で誰にでも変化の影響は及んできます。
自分を守るためにも、他人事ではなく注意深く動向を伺うようにしたいですね。