闇バイトの闇

2024年11月12日

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ここ連日、闇バイトによる犯罪のニュースが取りざたされています。
予想だにもしない所から犯罪に巻き込まれるのですから、とても恐ろしい事です。


これまでにも、銅線や車両などの窃盗事件はちらほらとニュースにはなっていましたが、
いよいよここまで来てしまっているか、と言う印象です。


とある興味深い記事を見ましたが、闇バイトに応募する人はいとも簡単に自身の情報を提供するそうです。
特に若い人に多いようです。


あくまで個人的に察するところではありますが、セキュリティ認証のハードルが下がっている事に起因しているのではと考えます。
片手一つで何でも出来るようになった便利な現代ですが、それによって利用する様々な媒体は
これでもかと言うくらいセキュリティの認証を求めてきます。


確かにそれ自体も防犯面で大切ではあるのですが、それに慣れ過ぎたがために、
認証のためなら個人情報の提出に抵抗が無くなってしまってしまい、
入り口としてそこを逆手に取られてしまっているのではないでしょうか?


また警察含めメディアでも注意喚起がなされていますが、それが意味をなさない層は一定数おり、
背景には世界が自分の範囲だけで他人に興味がないから、それ自体に興味を示さないとの考察がなされていました。


確かに気軽にネットを広げる事で、世界と繋がっている感覚は得られるようになりました。
しかしながらそれはあくまで自分が選択した世界の話で、本質的にはその外には出ていないな、と思わされました。
だからこそ警察の喚起を知る事も無ければ、ニュースなどいつやっているかも知らない、そんな層には届かないのだそうです。


逮捕された彼らの理由が報道されていますが、大半が借金を返す事と供述しているようです。
これまでにも借金を理由にした事件がありましたが、
犯罪者本人の動機に拠るところが大きかったと思います。


闇バイトによる犯行は、借金を返せなくなる自分を他人に見せるのが死ぬほど恥ずかしいと思う気持ちに付け込まれてか、
あるいはもともとか、いずれにせよ当人は返さないと危険が及ぶ借入れをしているのだと推測します。


危機的状況になって初めて自身の世界観の狭さに気づきますが、かといって一刻の猶予もない状況。
後戻り出来ない精神状態になっての犯行なのだと思います。


少し彼らの肩を持つような文面になりましたが、擁護は到底出来ません。
巻き込まれないための防犯対策の必要の他、当事者とならないために視野を広げ、
対話の範囲を広げる意識が重要なのだと、そういった教養を流布していかなればなりません。