任意売却のメリット・デメリット

2025年01月12日

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■任意売却とは?

任意売却は、住宅ローンやその他の借り入れの返済が困難になった場合に、競売を避けるために行われる不動産の売却手続きです。通常、住宅ローンの返済が滞ると、金融機関は競売手続きを開始しますが、競売では市場価格よりも低い価格で売却されることが多く、債務者にとって不利な結果を招きがちです。任意売却はこれを回避し、より有利な条件で不動産を売却する方法として注目されています。


■任意売却のメリット

1. 競売よりも高い売却価格が期待できる

競売では、不動産が市場価格よりも大幅に低い価格で落札されることが一般的です。一方、任意売却では、通常の不動産取引と同じように市場価格に近い金額で売却することが可能です。


2. プライバシーの保護

競売手続きが進むと、裁判所や官報などに名前や物件情報が掲載されるため、周囲に知られてしまうリスクがあります。しかし、任意売却では通常の不動産売買と同様に手続きが進められるため、プライバシーが保たれやすいです。


3. 残債務の交渉が可能

任意売却では、金融機関と交渉して、売却後に残る債務(残債務)の支払い条件を調整することができます。一部減額されるケースや、分割払いが認められるケースもあります。


4. 引っ越し費用の捻出

任意売却では、引っ越し費用を売却代金の中から捻出できる場合があります。これにより、新しい生活をスムーズに始めるための資金が確保できます。


■任意売却のデメリット

1. 金融機関の同意が必要

任意売却を進めるためには、住宅ローンを提供している金融機関の同意が必要です。このため、すべてのケースで任意売却が実現するわけではありません。


2. 時間がかかる可能性

競売と比較すると、任意売却は手続きや交渉に時間がかかる場合があります。早めに動き出すことが重要です。


3. 信用情報への影響

任意売却を行うと、住宅ローンの延滞記録が信用情報機関に登録されるため、一定期間、ローンやクレジットカードの利用が難しくなる可能性があります。